刀水歴史全書67
ミケランジェロと政治 ミケランジェロと政治
 メディチに抵抗した《市民=芸術家》

G.スピー二著/森田義之・松本典昭訳


定価: 本体2500円+税
2003年10月刊
ISBN4-88708-318-1
四六判 181頁

在庫あり
メディチ家に抵抗した天才芸術家 ― ミケランジェロとその時代
今年は,ミケランジェロが祭壇画・天井画を描いたシスティーナ礼拝堂500年祭!

「天才芸術家は権力交代劇に巻き込まれながらも誇りをもって生き抜いた」と,本書はミケランジェロとその時代を熱く語る。ルネサンス美術史研究における社会史的分析の先駆!

「欧米におけるこの半世紀のミケランジェロ研究は,伝記的研究よりも作品研究,それもイコノロジー研究が主流を占めてきた・・・」(本書あとがき)。日本でも,文学性豊かなロマン・ロランの『ミケランジェロの生涯』や羽仁五郎の『ミケルアンジェロ』以降,数多くの画集や解説書,ミケランジェロの全書簡の翻訳まで出版されているにもかかわらず,図像学的研究ではなく歴史資料に基づいた伝記が,出版されてこなかった。現代イタリアを代表する歴史家ジョルジョ・スピーニ(1916〜2006)による本書(1966年)翻訳の意味はここにある。
【主要目次】
 1 史料の問題
 2 「市民」の家系 要職の歴任/市政の変遷
 3 市民共同体「天使のごとき姿」/市民の愛郷心
 4 斜陽の一族 一族の苦境/家系断絶の危機/父の嘆き
 5 父と子 父の忠告/父の尊厳
 6 青春のフィレンツェ メディチ家/サヴォナローラ/ソデリーニの共和制
 7 初期の彫刻作品 《バッコス》/宗教彫刻/《ダヴィデ》
 8 システィーナ礼拝堂天井画 聖書研究/俗語訳聖書/「メドゥーサ」のごとき教皇
 9 恐慌と緊張 一五一二年の恐怖/遁 走/夏の夜の幻視
10 教皇レオ十世時代 歓喜と不安/サン・ロレンツォ聖堂/教皇の愛情
11 苦悩する魂 宗教詩/神の恩寵のみ
12 最後のフィレンツェ共和国 築城計画/カッポーニからカルドゥッチへ/
   ブシーニの証言
13 フィレンツェ共和国の終焉 敵前逃亡/理想と現実/メディチ公国の誕生
14 ローマの共和派 ローマ永住/亡命共和主義者/ストロッツィ家
15 コジモ一世との関係 帰国の勧誘/「世界中が泣いている」
 ミケランジェロ時代のイタリア政治 (松本典昭)
 あとがき―ジョルジョ・スピーニと丹仁五郎のミケランジェロ論をめぐって (森田義之)
   (付録)ブオナローティ家系図/ミケランジェロ関連年表/索引
 
【著者プロフィール】
ジョルジョ・スピー二(1916〜2006)は、現代イタリアの代表的な歴史家の一人で、とくにイタリア近世史の最長老の研究者として知られている。主たる研究領域は、十六世紀のフィレンツェとトスカーナの政治史、そして宗教改革期からリソルジメント期にかけてのイタリアの宗教社会史であるが、その関心は幅広く、近世ヨーロッパ史全体から現代のアメリカ史にまで及んでいる。主著の『コジモ・デ・メディチ一世とメデチ君主国家の独立」』(一九四五年初版)は十六世紀のフィレソツェ史研究の基本文献として知られ、またもう一つの代表的著作『近世史ーカール五世の帝国から啓蒙主義まで』(1960年初版)は、ヨーロッパ近世史概説の名著として定評が高く、長く版を重ねている。スピー二は、1959年以来、長らくフィレンツエ大学教青学部で歴史学(ヨーロッパ史)の教授をつとめ、また社会主義歴史研究所の所長や歴史研究誌 《Rivista storica italiana》の共同編集長をつとめるなど、実践的な左派の学者としても指導的な役割を果たしてきた。またスピー二教授の名は、イタリアの高等学校の最も広く普及した歴史教科書の著者としてもよく知られている
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