研究書・論文 
アーカイブズと歴史学 アーカイブズと歴史学


小池聖一著


定価: 本体3,600円+税
2020年6月刊
ISBN978-4-88708-460-5
A5 200頁

在庫あり
アーカイブズとは,公文書を管理し,検証を保証する処。検証とは,明日の成功の糧。
人は間違うものであり,間違ったことを認めて責任を取り,原因を追究して直し,まじめに軌道修正することで賢くなる。なぜ間違ったのか,なぜ正しいと信念をもって行ったことが理解・評価されないのか?と,不断に検証と事例を積み重ねていかねばならない。
検証結果を正確かつ積極的に情報公開することで,市民との間に信頼が生まれる。
ならば,日本の組織でこのような検証が根付いているのか?
残念ながら答えは「ノー」である。

公務員のすべての方々,行政学・政治学の研究者と学生の方々。歴史学研究者と学生の方々へ
今こそ読んでほしい,アーカイブズ現場の真実を!
「市民・国民のための器として,歴史文書館とは異なる独立したアーカイブズの再構築を目指す!!」
【略目次】
はじめに 
序章 公文書管理とはなにか 
  第1節 公文書管理法の特徴 
  第2節 公文書管理の三つの段階と二つの管理形態 
第1章 日本におけるアーカイブズと歴史学 
  第1節 日本におけるアーカイブズの特質 
 第2節 歴史学との関係性 
第2章 公文書管理法成立時からの問題点 
  第1節 公文書管理法が成立する過程における「歴史公文書」と「特定歴史公文書」
  第2節 公文書管理法と公文書管理委員会 
第3章 公文書管理法改正試案 
  第1節 「公文書管理の改革に関する最終報告」と野党提出改正案の問題点 
  第2節 公文書管理委員会の問題点 
    1.公文書管理委員会にみる公文書管理法の問題点 
    2.閣議・閣僚懇談会等、国家意思決定文書問題  
    3.「歴史公文書」問題と評価・選別  
 4.「時の経過」
  第3節 公文書管理法改正の要点  
第4章 国立公文書館の問題点 
  第1節 国立公文書館の公文書管理  
  第2節 国立公文書館の方向性  
  第3節 国立公文書館の今後について  
第5章 公文書管理の明日  
第6章 広島大学文書館の実験 
  第1節 広島大学文書館の設立と理念 
 第2節 機関アーカイブズとしての大学文書館  
  第3節 公文書統一管理下の大学文書館、その障害  
これからの大学文書館  
終章 アーカイブズ・公文書館の今後―国民・市民の「歴史」  
  第1節 アーカイブズと国民・市民  
  第2節 「地」のアーカイブズ  
  第3節 糸を紡ぎ、編む―家の歴史(Family history)  
おわりに 
【著者紹介】
小池聖一  (こいけ せいいち)
1960年生まれ,
1985年中央大学文学部卒業,博士 史学(中央大学),
1990〜95年外務省外交史料館 日本外交文書編纂担当官,
2004年広島大学文書館長,現在広島大学教授。
[主要著書]『近代日本文書学研究序説』(現代史料出版 2008年) 『満洲事変と対中国政策』(吉川弘文館 2003年),『オンライン版 大平正芳関係文書』(共編著,丸善雄松堂 2018年)他多数
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