研究書・論文 
ゲオーポニカ ゲオーポニカ
古代ギリシアの農業事情

伊藤 正著


定価: 本体5,000円+税
2019年3月刊
ISBN978-4-88708-451‐3
A5 310頁

在庫あり
日本で本格的な古代ギリシア農業の社会経済史が始まる!

『ゲオーポニカ』は950年頃、東ローマ皇帝の命で32名の研究者により編纂された古代ギリシア・ローマの農書。現在は16〜19世紀の復刻版数種が伝わる。その1点を鹿児島大学中央図書館所蔵。同大学の古代ギリシア研究者の筆者が、本書で『ゲオーポニカ』に関する論考と『ゲオーポニカ』を史料として古代ギリシアの農業の実態を明らかにしてゆく。

筆者の言葉
「これまでの古代ギリシア農業に関する研究はおおむねヘシオドスの『仕事と日々』を史料として進められてきた。もちろんそれ以外にも、文献史料としてはクセノポンの『オイコノミコス』や農業にかかわる碑文史料ならびに農作業を描いた壺絵などの考古資料が用いられたほか、考古学の成果なども取り入れられたが、『ゲオーポニカ』は史料としてあまり用いられてこなかった。『ゲオーポニカ』を用いた研究の有効性については、筆者の研究が古代中世史に関する国際的な専門誌GRBS(Greek, Roman, and Byzantine Studies)に掲載されたことからも明瞭である。…『ゲオーポニカ』を用いて古代ギリシア農業の実態を明らかにすることは、古代ギリシア経済史研究の観点から見ても、きわめて有効な手段であり、その成果は重要な貢献をなすものと言えよう。」(序文5頁)
【略目次】
第1部 『ゲオーポニカ』とその著作家たち
 第1章 鹿児島大学中央図書館所蔵のGeoponika
第2章 On Anatolios in the Geoponika: one author or three?
第2部 農事と暦
 第3章 ヘシオドスにおける農事暦
 第4章 ホメーロスに見る農業
 第5章 ホメーロスに見る牧畜
 第6章 古典期ギリシアの農業
 第7章 アッティカにおける穀物生産高
 第8章 古代ギリシアの農業―段々畑は存在したか?
 第9章 Irrigation Holes in Ancient Greek Agriculture
第3部 土地と耕作者
 第10章 初期ギリシアにおける山林藪沢(山林原野)
       ―共有地(共同利用地)としてのエスカティア
 第11章 Did the hektemoroi exist?
 第12章 ホロイ,ヘクテーモロイおよびセイサクテイア
       ―ヘクテーモロイは隷属農民だったか?
 第13章 古典期アテナイの家内農業奴隷
 引用文献一覧/史料索引
【著者紹介】
伊藤 正 (いとう ただし)
1953年生まれ。
鹿児島大学教授・文学博士。専門は古代ギリシア史。海外での評価が高い。
主著:『ギリシア古代の土地事情』(多賀出版,1999年),『ギリシア滞在記―古代ギリシア史研究と遺跡めぐりの旅』(多賀出版, 2002年)など
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