研究書・論文 | |
現代日本における 自然葬の民族誌 金セッピョル著 定価: 本体6,000円+税 2019年3月刊 ISBN978-4-88708-449-0 A5 220頁 在庫あり |
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「死を受け入れる」こととは何か! 葬送儀礼は,遺体の腐敗や死者の行方などに説明を与えることで,死を認識可能なものに変換させる文化的装置である。しかし近年,これまで行われてきた葬送儀礼では死を変換しきれない人々が増えている。…(略)…本書は,新しい葬送儀礼を営むことで死を受け入れようとしてきた人々の,不断の試みを描くものである。 NPO法人「葬送の自由をすすめる会」を中心に,日本の近代に成立した共同体と宗教を超えたところで葬送儀礼がいかに生成され,個人はどのように死と向き合っていくかを明らかにしています。 |
【略目次】 |
序 文 序章 新しい死の受容装置 第1節 研究目的 第2節 自然葬の位置付け 第3節 先行研究の検討 第4節 研究視座と方法 第5節 調査概要 第6節 本書の構成 第1部 社会運動としての自然葬 第1章 「葬送の自由をすすめる会」の理想 第1節 「葬送の自由をすすめる会」の成り立ち 第2節 死後の自己決定権の追求 第3節 エコロジズムの思想 第4節 死後観としての自然回帰思想 第5節 小結 第2章 理念としての自然葬 第1節 遺体処理 第2節 社会関係 第3節 告別と追悼 第4節 小結 第2部 慣習とせめぎ合う自然葬 第3章 創出される自然葬の意味 第1節 会員8人の語りからみる自然葬の意味 第2節 小結 第4章 実践としての自然葬 第1節 遺体処理 第2節 社会関係 第3節 告別と追悼 第4節 小結 第3部 ダイナミズムのなかの自然葬 第5章 日本社会の変化と自然葬の意味再編 第1節 自然葬の普及と「葬送の自由をすすめる会」の推進力低下 第2節 市民運動路線の強調とそれによる葛藤 第3節 小結 第6章 会長交代と新たな問いかけ 第1節 新体制の成立 第2節 ゼロ葬と自然葬の対立 第3節 小結 終章 「送られる」と「送る」の間で 第1節 「市民」として死ぬこと 第2節 構築される自然葬 第4節 新しい死の受容装置としての自然葬の有効性 参考文献/索引 |
【著者紹介】 |
金セッピョル きむ せっぴょる 人間文化研究機構総合情報発信センター特任研究員,総合地球環境学研究所特任助教。 韓国から留学,総合研究大学院大学文化科学研究科博士後期課程修了,文学博士(2016年)。 専門分野は文化人類学,葬送儀礼研究, 映像人類学で活躍。 |
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