研究書・論文 
中世ブリテン諸島史研究 中世ブリテン諸島史研究
ネイション意識の諸相


有光秀行著


定価: 本体6,500円+税
2013年2月刊
ISBN978-4-88708-409-4
A5 233頁

在庫あり
1066年のノルマン・コンクェスト以後13世紀まで,イングランド及びその周縁世界の歴史は如何に展開したか? 特に「ネイション」意識の現れとその変遷の諸相を, 個別の史料に即して明らかにする
【略目次】
序 論
第1章 2人の年代記作者はイングランドとノルマンディをいかにとらえたか
 1066年以降のイングランド史をイングランドの枠組のみの中で考えることの不備を説いたル・パトゥーレルらの
 所説をうけ,同時代人はそのような見方をしていたのかどうかを,叙述史料に即して検討

第2章 「アングロ・ノルマン王国」論とそれへの批判
 第1章の背景を理解するための諸説の紹介
第3章 ジェラード・オヴ・ウェイルズのウェイルズ,そしてアイルランド
 12世紀後半,アイルランドや故郷のウェイルズについてのジェラードのテキスト群を通し,これらの地と
 ネイション
に向けられたまなざしを具体的に検討
第4章 「ケルト的周縁」の民と「野蛮人」
 12世紀後半のイングランド人ウィリアムがネイションなどをいかに認識したかを,思想的系譜とともに,考察
第5章 イングランド宮廷と「ケルト的周縁」
 12世紀後半の聖職者ロジャ・オヴ・ハウデンが,スコットランドやウェイルズ,アイルランドのネイションを
 いかに見ていたか考察
第6章 スコットランドの形成と国王たち
 そのネイション形成の過程をたどる
第7章 「マンと諸島の王国」史論
 今につながるネイションではなく,今に残らない島嶼域の歴史を,その内外のまなざしから再構成
第8章 「ネイション・アドレス」考(1)
第9章 「ネイション・アドレス」考(2)
第10章「ネイション・アドレス」考(3)
 非叙述史料のひとつである証書に着目,冒頭の「挨拶」部分からネイション呼称の現れ方の変遷とその変遷の背景
 を考察
結 論
文献目録・索引
【著者紹介】
有光秀行 ありみつ ひでゆき

東北大学大学院文学研究科教授,博士(文学)(東北大学)
論文:“Memories and Commuications in the Medieval Irish Sea world”, East-Asian Journal of British History(2011)他
訳書:J・C・ホウルト『ロビン・フッド』みすず書房(1994年),ギラルドゥス・カンブレンシス『アイルランド地誌』
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